元総理襲撃について

久しぶりなのにこういう内容の記事ですみません。


すごい衝撃的な事件でした。正直どこまでメディアを信じていいのかわからないですが、犯人が統一教会の2世だったために元総理を襲撃したということでした。

犯人像を知った時、今までカルト宗教と深い関係を持っていた政治家たちはその下に踏みつけられてボロボロになっている一国民の存在なんて文字通り今まで「眼中になかった」ところを、たまたま安倍さんが標的になって痛いしっぺ返しをくらったんだろうな、と思いました。

正直に言うと、そういう類の恨みを買ったことは、為政者としての落ち度だったと思います。自分の立場に胡坐をかいてた面が全くなかったとは言い切れないはず。


私はどうしても自分の立場上、2世3世の苦しみを思わざるを得ません。

今、「統一教会創価学会もエホバもその他すべての新興宗教が消え去ればよい」という極端な意見が多くの賛同を得ているみたいですが、そんな単純な話なのかな。

なぜ、そういうものに救いを求めなけらばならなかったのか。

そこに目を向けない限り、新興宗教をつぶしたところでまた似たような組織ができて同じようなことを繰り返すだけだと思う。


基本的にカルト宗教は社会的弱者を標的にしがちなので、こういうものに関りを持たずに生きていけるのはただただ幸運なだけなのに。

しかも、その恩恵は自分の力ではなく親や親の親の代から引き継いだものだったりすることが多い。

私はそういう立場の人が短絡的に新興宗教もマルチもつぶせ、と言っているなら、賛同できかねる。

よく知った上で無くしたい、少しずつでも減らしていきたい、そういう考えには同意する。

この違いをできる限り多くの人がわかってくれればいいのにな、と思う。

1日が爆速で過ぎていく

ご無沙汰しています。私は元気です。

早いもので娘ももうすぐ6か月になります。

ほぼ育児一色の生活なので久しぶりの話題もどうしても育児になるのですが、先月末頃から離乳食を始めました。

いやはや、離乳食って一から真面目に全部やろうとしたらいくら時間があっても足りなさそうですね。

なので早速BFに頼ってるし最近コープデリにも加入しました。


離乳食に限らずすべてのことが初めてで手探りなのでハラハラすることもあるけど、幸い相変わらず娘との生活は楽しいです。

生後数か月経った頃からできることがひとつずつ増えていくのがなんとも言えなくて。

動くものを目で追えるようになって、手足をバタバタしたり物を持てるようになって、笑えるようになって、寝返りができるようになって、そろそろお座りができるようになるのかな?という雰囲気。

私たち大人は後は衰えていくだけだけど、娘はこれからどんどん成長していくんだと思うと不思議だし、その喜びを追体験している気分になります。


きっとそう思えるのは幸運なことなんだと思う。

赤ちゃんにも個人差があることはすごく感じるから。

当たり前にみんな同じ速度で成長するわけじゃないもんね。


そんなこんなで、特に進展らしいことが私の身には起きていないのであまり面白味のない文になりました。

とりあえず生存報告ということで!

新生児育児

楽しくて、幸せです。

妊娠期間との落差が激しくてなんだこれは・・って感じ。

吐き気もよだれも出産した途端魔法のようにピタッと止まりました。

正確に言うと、よだれは破水した途端に止まった。

つわりの原因は羊水なのだろうか・・・・。

妊娠出産は、とにかく人体の不思議に思いを馳せるばかりでした。

今は、産まれて数日して初めて授乳をした後に急に胸が張って母乳が出るようになったことが不思議で不思議でならない。


しばらく保育器に入っていた娘はその後呼吸が安定したので外に出たのですが、翌日チアノーゼを起こしたので経過観察期間が伸びてしまいました。

結果、私の方が先に退院して、後から娘を病院に迎えに行くかたちになったのですが、先日無事に家で家族が揃うことができました。

自分で言うのもなんだけど、結構気丈に振る舞ってたほうだと思う・・・。

産まれてすぐ泣いてくれたけど、その後なかなか会わせてもらえなくて不安に思ってたところに保育器に入れられたことを知らされてちょっと落ち込んでいたら、看護師さんに「あなたのせいじゃないから大丈夫ですよ。すぐに良くなるように祈っています」と言っていただけて、その優しい言葉に泣いてしまいました。

看護師さんを困らせてしまったと思うけど、すぐに抱っこできなかったことはやっぱり自分にとって辛いことだったので。


自分が先に退院することが決まった後も一人で少し泣いて、退院日に夫に迎えに来てもらってせっかくだからとお昼ごはんを外で食べて帰ったんだけど、その時も「娘ちゃんを置いてくのに自分だけ美味しいもの食べていいのかな」と言ったら「なんで?美味しいもの食べて待とうよ!」と夫が言ってくれて本当に嬉しかったです。

私のせいじゃないとわかってたけど誰かに赦してもらいたかったんだと思う。


娘の退院が決まったと病院から連絡を受けた朝、ようやくホッとして夫の前で泣けました。

それまでは、夫と2人の時間が少し伸びてボーナスタイムだねとか言って笑ってたけど、本当はずっと不安で怖かったです。

夫は、黙って抱きしめてくれました。


その後は、8時間シフトの交代制で今日まで夫と育児に勤しんでいます。

毎日睡眠を含む休憩時間がお互い8時間確保できるので体力的には辛くありません(残りの8時間は一緒に育児する)

夫は、意外なほどに積極的に育児をしてくれます。

育休取ってるんだからそうじゃなきゃ困るけど・汗。

そして、娘に聞いたこともないような優しい声掛けをして、始終嬉しそうにしています。

それを見ていて、私はまた妊娠期間の苦しみが報われたなあ・・と思って涙が出てきます。


産後鬱や産後クライシスをめちゃくちゃ警戒して参考書を夫に渡して読んでもらったりまでしていたけど、今の所そういう症状は無いし、むしろ妊娠してから夫のことがより好きになり、出産してからますます好きになりました。

私が予防線を張ったからだけど、それを真摯に受け止めて実行してくれる夫のおかげだと思っています(夫の育休終わるの怖い)


娘は、呼吸も安定していて元気そうです。

後は、たくさん飲んでよく寝てすくすく育ってくれることを願うのみです。

産まれました

先日出陣し、なんとか無事に娘ちゃんが産まれてくれました。

 

ただ、出てくる時にへその緒が絡まって息が苦しくなってしまったので産まれてからしばらくの間保育器に入っています。(数日で出られるそうです)

 

本当は産後1日目で頻回授乳を行うはずなのですかそれも出来ないので、不幸中の幸いですが、私は時間を自由に使って体を休めたり保育器の中の娘を見に行くことができるので回復が早いです。

 

無痛分娩(子宮口がなかなか開ききらなかったので最後は麻酔切っちゃいましたが)でも翌日は体が痛くて痛くて仕方ないのに、自然分娩や帝王切開でその上母子同室になったら大変なことになっちゃうだろうな…と思いました。

 

まだ娘を抱くことも授乳することもできていないのは淋しいのですが、まずは一緒に退院することを目指してふたりで頑張ってます!

 

 

産まれた瞬間からこんなに可愛いと思わなくて(もっとグロテスクなものかと思ってた)涙が止まりませんでした。

 

産まれてすぐにお腹に乗せてもらってこんなに重くてあたたかい子が入っていたなんて!と驚いたし、こんなに小さいなんて!とも思った。

 

月並みだけど言葉ではなかなか言い表せない感動でした。

 

あの瞬間は一生忘れないなあ、きっと。

 

苦しい妊娠生活だったけど、すべて報われた、と思えました。

 

産まれて来てくれて本当に嬉しい!!

 


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弱音っぽい感じ

ないものねだりで贅沢な話だと、見て嫌な気分になる方もきっとおられるだろうと思うので閲覧注意でお願いいたします。





もう何度も書いてしまっているけど、妊娠生活がつらくて仕方ない。

イライラしたり誰かに当たったり泣いたりすることはないけど、毎日毎日気持ち悪いし本当に息ができないし苦しくて苦しくて、早く産みたい、もう二度と妊婦にはなりたくないって毎日何度も考えている。

実際に口に出したりはしない。

もう聴覚が出来上がってる子供に聞こえると思うと、口に出す気になれない。

ので、心の中で思ったり、こうしてどこかに書きなぐることで少し発散している。


食べている時だけが気持ち悪くないし苦しくないっていう(あるあるらしいけど)嫌な状況で、体重増加も怖い。

どうせ以前の量は一度に食べられないから、そこまでドッと増えることもないんだけどね。

通常量を食べるだけで、食後ものすごく苦しくて吐きそうになる。

実際、1〜2週間持たずにずっと吐き続けている。


思うに、妊娠にも体質・気質的な向き不向きがあるのだろう。

妊娠しているという事実にある種のステイタスを感じる人がいるらしいが(体の中で人を育てているという特別感や、周囲からの気遣い、労いを受けられるから?)私はむしろその「重さ」に圧倒されがちで、早く身軽になりたいなと思うし、周囲から気遣われるのもありがたいけど恐縮するので苦手だ。


実際、もう8ヶ月も半ばになるのに未だに慣れないのだが、すごく心配して気遣ってくれる人がたくさんいる。

でも、産婦人科に通っていてしみじみと感じたのは、あくまで産科医も看護師も周囲の人たちも「お腹の中の子」が無事に育って産まれてくることが一番大事で、母体は良くも悪くもそのための器なのだろうなと。(絶対にみなまでは言われないが)

つわりでそろそろ倒れそうだ・・という時、「水分は取れますか?」と聞かれて「はい(少しは)」と答えたら「そうですか(じゃあ大丈夫ですね)」って感じで話が終わってしまって、おそらく自分から求めなければ母権カードも書いてもらえなかったし薬も処方してもらえなかっただろう。

そういうものかなと思っていたんだけど、後々診察結果を見直した時、その時期の尿検査でケトン体+2が出ていることがわかった。

ケトン体というのは体が飢餓状態の時に出るそうだが、基準としては+2以上で生活に支障を来たしていると判断されたら「妊娠悪阻」と診断されて入院治療が必要になるらしい。

あれ、基準満たしてたじゃん。と思った。

いやいや、入院したかったわけじゃないから良いんだけど、しかしなるほど、私が自ら「本当につらいですなんとかしてください助けてください」と言えば点滴やら入院やら、きっと何かしらの対処をしてもらえたんだろうな。

逆に言えば、自分で訴えなければ大丈夫と思われて基本大きな処置はされないということかな。(水分飲めないと言ったらきっと駄目だったと思うけど)

要するに母体は、赤ちゃんに栄養を届けるための器として「死ななければ」良いのだ。


家族とか、周囲の人も全く同じだとは思ってないけど、少なくとも医療従事者は「赤ちゃん優先」の感覚がどこかにあるだろうと思う。

だから、そういう方々にあまりメンタル的なケアまで求めるのはお門違いかなと思うし(それでも優しくしてくださる方はたくさんいるのでありがたい)、そんなもんだと割り切っておいたほうが自分のためだと思う。



私は今、赤ちゃんを育てる器であるわけだが、別にそれ自体を嫌なことだと思ってるわけではない。

まだ顔を見ていないから、愛おしさを感じるか? と言われると正直謎だが、お腹の中で蠢く命を不思議に思うし、大したものを食べているわけでもないのにどこからか栄養を吸い取ってどんどん大きくなっていくことは凄いなと毎日驚いている。

今、子供はカボチャほどの大きさらしい。

カボチャを常に内臓に抱えていることの負担は、物理的な重さよりも臓器の圧迫が圧倒的につらい。(わたしは)

だから、いつだったか男性公務員がやってた妊婦の重り体験みたいなのはマジで意味がないと思う。

赤子が外付けじゃなくて体に内蔵されていることが問題なのだから。

あと本気で体験するつもりなら悪阻もぜひ味わってみてほしい。

こういう「男性にも何らかの苦しみを」みたいな話は不毛なので好きじゃないのだが時々そんなことを考えてしまったりもする。


最後になるが、先週から早めの産休に入った。

34週まで働く妊婦さんはスーパーウーマンか妊娠による体調的変動が少なくて済んだラッキーウーマンだと思う。

いずれにせよ、どんな人も無理せず余裕を少し残した状態で生活できれば良いと思う。

最近は少し歩いたり、座ったり食べたりするだけで息切れ動悸が止まらない。

結局横になってベッドでスマホを弄ったりしてしまっている。(横になっても息はできない。この状態でコロナに罹ったら死ぬんじゃないか?)

色々やりたいこと、やるべきことがあるんだけどいつもの倍くらいの時間がかかってしまう。

産休はそんな感じで過ぎ去ってしまいそうだ。ちょっと切ない。

【夜の谷を行く】女の側からの戦い

以下、あらすじ。

39年前、西田啓子はリンチ殺人の舞台となった連合赤軍の山岳ベースから脱走した。5年余の服役を経て、いまは一人で静かに過ごしている。だが、2011年、元連合赤軍最高幹部・永田洋子の死の知らせと共に、忘れてしまいたい過去が啓子に迫ってくる。元の仲間、昔の夫から連絡があり、姪に過去を告げねばならず、さらには連合赤軍を取材しているというジャーナリストが現れ―女たちの、連合赤軍の、真実が明かされる。



実際に起きた事件として、歴史的にも相当ショッキングな内容の連合赤軍の山岳ベース事件を題材としたこちらの小説、完読してみて、面白いと言ったら語弊があるかもしれないけれど、なかなか読み応えがあった。

重い内容だけどサクサク読めるのは、会話文が多いからだろうか。


「夜の谷」の意味

主人公である西田啓子(この人自体はフィクション)は山岳ベース事件の生き残りなのだが、彼女は下っ端にあたる一構成員でしかなく、実際に事件の加害者となったのは連合赤軍の幹部達、被害者となったのは幹部に程近い発言力を持つ構成員であった。

裁判記録や参考資料でしか垣間見えない真実を突き止めるのは難しいが、判決文を見る限りでは、幹部陣の指導力不足や社会的未熟さ等が相俟って過激思想に火がつき、結果的に指導の内容が全く要領を得ない暴力を伴う「総括」(自分の活動に対する反省みたいなもの)要求に繋がったと言う。

何でこんなことになってしまったかなあ・・・という気もするのだけど、組織的に後がない程追い詰められた中で実施した軍事訓練(と称した潜伏生活?)、物資も十分でない限られた空間、雪山の厳しい気候、そして何より全員が(表向きには)ひとつの政治的な目的を共有している、等といった特殊な条件が揃った環境が、ひとりひとりを周囲の仲間の動向に敏感にさせ、また猜疑心を深め、少しでも理想から逸れた事をする「誰か」を批判する感情を強めさせたのではないかという気がする。

そして、一度転がり出したら自分自身も「総括」対象になることを怖れて、静観するしかなくなる気持ちも理解できる。

指導者とは程遠い立場であった主人公を含め、きっとほとんどの人が、連合赤軍が巻き込まれた奔流から逃れることは出来ないに違いない。


興味深いのは、主人公の西田が、両親が心労で早死にし、親族とも縁を切られ、妹の離婚の原因にもなった自分の関わった事件を然程悲観していないように見えるところだと思う。

自営の個人塾を閉めた後は、年金と貯金を元手に贅沢はできないけれど不自由ない生活を送り、実妹と姪との関わりもあって完全な孤独というわけでもない。

平日はジムに通って運動し、週末は図書館で本を見繕い読書に勤しみ、一日の終わりの発泡酒、たまに飲む焼酎のお湯割りを楽しみにしている様子を見るに、過去の仄暗い記憶には一切蓋をして現在を生きているように思える。

妹から度々当時の怨みつらみを語られても「あの場にいなかった者には自分達が抱いていた大志も、リンチに至ってしまった経緯も到底理解できないだろう」と内心考えていたり、山岳ベースに参加しなかった同胞から「どうしてあんなことになってしまったのか釈明しろ」と迫られても、「まだ私の中で当時のことを正確に言語化できないから無理」とバッサリ断ったり、そうした部分だけを見ると、なかなか身勝手な人だな、という印象である。


しかし2011年初頭、そんな西田の元に、大幹部であり死刑宣告を受けていた永田洋子の獄中死の訃報が届き、更にその直後に東日本大震災が起きたことで、物語が大きく動き出す。

この二つの出来事に時代の移り変わりを感じた西田は、今まで接触を避けてきた当時の同胞達との再会や、ジャーナリストからの取材を引き受けたり等して、自分なりに当時のことを振り返り始める。

少しずつ主人公本人が長年胸に秘めてきたある負い目の正体が明らかになっていくのだが、それに伴い、西田が当時のことに何の感慨も覚えず、何の反省もしていない訳ではないということに読者も気付く。

仲間へのリンチに加担こそしなかったものの、反対もせずその出来事を静観し、何度も亡骸を運んでは冷たい土の中に埋めた時に歩んだ暗い「夜の谷」を、遥か昔に服役を終えたはずの彼女は今もなお孤独に歩き続けているのである。

そう思うと、タイトルにこれ以外ないという秀逸さを感じた。


西田の負い目

以下ネタバレしてしまうと、西田は当時政治結婚をしていた同胞の子供を妊娠しており、その状態で軍事訓練に参加していた。

革命左派には特に女性が多く、彼女等の野望のひとつとして「山で子供を産み育て、新時代の革命戦士を育てる」というのがあったらしい。

そのため実際に参加者の中に妊婦や子連れがいたり、教育や医療のための元教師や看護師等の子供に関わる職業に就いていた者がいたのだと言う。

正直言ってあまりに無謀すぎて言葉が出ないし、妊婦本人も妊娠出産を舐めすぎていると思う。

結局、妊娠8カ月の女性をリンチ死させるという最悪の結果を招くわけだが、西田が強烈な負い目を感じていたのは、正にこの妊婦とお腹の中の子供を助けられなかったことだったのだ。

自分が妊娠していたことを知っていた人に対しては、山岳ベースから脱走して捕まり、服役している最中に「妊娠していた子供は堕胎した」と説明していた西田だったが、実際には獄中で子供を産んでおり、里子に出していた。

しかし、西田はリンチから救えなかった母子の手前、自分だけがのうのうと子を産んで育てることなど出来ないと心に決め、「完全に忘れることにした」のである。

これも、見方によっては身勝手な決断のようにも思えるかもしれないけれど、私は彼女の中にある母という生き物の悲哀を感じるような気がした。

何故なら、10カ月お腹に抱えて育てた子を、産んですぐ手放すのは普通ならばとんでもなく辛いことだと思うからだ。


ラストはどんでん返しと言うか、今までほどんど匂わせてこなかった新事実が発覚し、少々ビックリして終わるのだが、物語としては美しい終わりだと思った。

他の作家が書いたら、お涙頂戴の感動物語で陳腐な結末にしてしまいそうな展開を、西田という冷静な女性が主人公であることで、決して湿っぽくなく、彼女という人間の中にある深い後悔と反省の色だけを滲ませてスパッと締めくくる、その潔さが気持ちよかった。


「永田はもっと女の側から戦うべきだったのだ」

永田洋子に対する判決文の中に、「女特有の嫉妬深さから大勢の同志を殺した」という内容の記述があるらしい。

前後を読んでみても、公式の判決文なのに女性軽視甚だしく、現代ではあり得ないな、と少々驚いたのだが、当時も少なからず世の女性達から反感を買ったようだ。


作中で「永田と西田には絶対に会いたくない」と語った同胞のひとりである女性は、永田と西田は男の論理に取り込まれて、自分達には「山で子供を産み、革命戦士を育て上げる」というもう一つの崇高な目的があったことを裁判の答弁で一切触れなかったことについて強烈に批判している。

そして「永田はもっと女の側から戦うべきだったのだ」と発言する。

なるほど、確かに男と女とでは生き物として身体的な能力差があるし、全く同じ土俵に乗って戦うことはできない。

だからこそ、看護学生として軍事訓練に参加していたこの女性は、発言権のあった永田・西田等に「もう一つの目的」をもっと尊重して欲しかったと感じているのである。

読み手や事件を知る人にとっては、この目的こそが荒唐無稽に思えるのだが、彼女等は世の中を変えるために本気でこの計画に取り組もうとしていたということなのだろう。


これは、現代でもある意味大きな課題のひとつだなと思った。

女が男と同じ土俵に上がっても、生き物として別である以上、女は女でまた違う戦い方を見出さなくてはならない。

単純な殴り合いでは負けるのだ。

だからこそ、男性にはできない、「命を産む」ことに希望を見出していたのではないか。

それをいつの間にか見落として、森の暴力による革命の勢いに流されてしまった。

永田の実際のパーソナリティがどういったものなのかは分からないが、男性が中心となり構成されている赤軍派の「男の戦い方」に合わせなければという無意識の焦りがあった可能性は充分にある。

そして裁判官からはその焦りを「女性特有の嫉妬心」と判断されてしまった。

「永田はもっと女の側から戦うべきだったのだ」

彼女の過ちのひとつは、そこにあったのではないか?


この本を読む前に私が知りたいと思ったのは、実際当時の学生運動に関わっていた人達は、男性は過去の出来事を武勇伝のように語る人が多く、女性は黙す傾向があるそうで、では一体この差はどこから来るのだろう? ということだった。

ハッキリとした答えは出なかったが、ひとつ感じたのは、少なくとも山岳ベース事件においては「命」を抱えて山に入った女性たちにとって、自分達の行いによってその「命」を消してしまったことは、やはり産む性ではない男性と比較すると遥かに重かったからではないか、ということである。

永田と同じ最高幹部であった森は、捕縛後しばらくしてから極中で自殺している。

永田は病気を抱えながら最後まで生きて、森が自死を選んだあたりも、また興味深く男性と女性の違いを感じたりするのである。



ちなみに、著者のインタビュー記事も面白かったので以下貼り付けます。
dot.asahi.com

さらに、映画も大まかな流れを知るのに役立ちました。永田役の女性の眼光が鋭すぎて怖い(笑)
内容もかなり怖いので注意。





追記:たまたまだけど、自分が妊娠してる時に読む本じゃないな・・・(笑)と思った。そこは、さすがにちょっとげんなりした。

最近買ってよかったもの

その後、いちいち一言多い引継ぎ相手にげんなりすることはありますが、引継ぎはまあまあ順調に進んでいます。

きっと自分は言われなくても出来ると思っている&年下に教わるのがちょっと癪に障るんだろな~・・・と湿っぽい目で見ています。

私、そんな無礼な教え方してないと思うんだけどな(汗)

普通に教えているのに、被せるように「そうですよね(私、わかってました)」ってその都度言われたり、口答えじゃないけど余計な一言を言われると不快感が少しずつ募っさてしまって。

すごいデジャヴを感じるので、そういうわかってますアピールをせずにはいられない人って結構いるのかもしれない。

私は、逆に誰かに仕事やその他色々を教わる時は、知っている情報でももう一回聞いておけば為になるし余計なことを言わず「わかりました」っていう派なので、そういう人の気持ちがよくわからないです。

説明を聞いた上で、「こういうことですよね?」という反復確認は齟齬のないようにと思って時々するけど。

それはわかってますアピールとは違うと思うし・・・。

毎度そういう反応されるのが分かってるので、私も常に親切な対応はしてません。

いつも優しくする必要性を感じないし、ハッキリ言うべきところは言わないと、後々「教えてもらってない」と言い訳するタイプの人なので。

もちろん仕事を引き継いでもらえることは感謝しているけど、やりづらいな~と思いながらの日々です。(客観的に見てもやりづらそうに見えるらしく、同僚からちょっと同情されている・・・)




さて本題!

最近買って良かったものについて。

特に、本をバカスカ買ってます(積ん読いっぱいあるのに・・・汗)


◎iwakiのガラスタッパーセット

存在は知っていたものの、ガラスって割れちゃう恐れがあるしなあと躊躇っていたもの。

でも100均のタッパーやプラのタッパーは長く使ってると色移りや臭い移り、歪みが気になるし、無印のホーロータッパーをちょこちょこ買ってた時期もあるけど、私が買ったヤツがハズレだったのか(?)蓋がちゃんと閉まらないで浮いてくるのです。

だから、評判の良いiwakiのタッパーをずっと検討していました。

いざ買ってみたら、耐熱だからオーブンOK、食洗機OK、冷凍もOK(ここまで全部蓋ごと可)、ガラスだから臭い移りも色移りもしない。

重さはあるけど、そこまで気にならない。あと、もうひとつ良かったのは、そのまま食卓に出しても見た目的に素敵。

こんな感じ↓(実家から大量に貰った夏野菜の焼き浸し、うましでした・・・)

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すごく良い買い物しちゃった感があってホクホクしています。


◎山本ゆりさんのガラスタッパー付きレシピブック

iwakiタッパーを買ってしばらく経った頃に、山本ゆりさんが正に同じタッパーが付属してくるレシピブックを発売すると言うじゃ~ないですか。

大きいサイズのタッパーがもうひとつあったら便利かなと思っていたので、早速予約しました。

その後、しっかり発売日の8月31日に届いたのですが、レシピ本は薄いけどタッパーを使って簡単に作れるメニューが色々載ってるので重宝しそうです。

タッパーで作る大きなプリンがあったので、いずれ作ってみたいな~っと。


◎山崎実業の調味料ラック(こちらのホワイト)

今まで100均で材料を買ってきて調味料ラックを自作していたんですが、どうしても時々落下したりするので、とうとうちゃんとしたヤツを購入しました(笑)

山崎実業・・・・物が良いのはわかってるし、憧れてはいたのですが、収納グッズとしては高いなあ・・・と思ってずっと躊躇っていて。

でも、もう諦めて買ってみたところ、もっと早く買えば良かったーーー!!って思うほどレンジフードにぴったりフィット。

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しかも沢山入るので、ここに調味料類をほぼ全部まとめられます。

夫からも「スッキリしたね!」と好評。

ひとつ難をあげるとするなら、うちのキッチンの構造上、魚用のグリルを使うと排気口から出る熱でラックが炙られてしまうこと(涙)

すごく熱くなるので、危険を感じるのだよな。とりあえず濡れタオルを置くなどして対策はしてるけど、ちょっと心配なところです。

ともあれすごく良かったので、同じ山崎実業のキッチンペーパー&ラップホルダーを楽天セールで買ってしまった・・・。課金。


◎イケアのワゴン「ロースゴク」

赤ちゃんを迎えるママさん界隈でベビーワゴンって流行ってますね。

ハイハイするようになったら荒らされる、危険がある、と賛否両論あるようですが、我が家に収納できる場所が他に無いのでワゴンを購入。

ベビーワゴンとしての役割が終わった後も、キッチン周りの収納等で使えそうなので良いなと思いました。

組み立ても簡単だし、今は値段も少しお安くなってるのが嬉しい。

赤ちゃん用品も少しずつ揃えつつあります。


◎文庫「夜の谷を行く」

初、桐野夏生

連合赤軍の話なのですが、あらすじ読んで面白そうだったので買ってみました。

あさま山荘事件は有名ですが、意外と連合赤軍がその前に起こしていた仲間内の凄惨なリンチ殺人事件はあまり知られていないように思う。

血気盛んな若者達が彼らなりの大志を抱いて一生懸命国のことを考えた・・・のは分かるんだけど、やらかしたことはとんでもないことに違いない。

若さ故なのか、情熱が暴走して過激な極論に走ったり(皆頭はすごく良いんだろうけど、社会経験がほぼ無いから理想が先走った机上の空論感が凄い)、武器を密輸したり盗んだりして山中に引きこもって素人軍事訓練をしたりなど、大人の冷めた目線で見てしまうと、ちょっと滑稽な感じもして切ないような気がするのが連合赤軍への印象です。

かつてそんな組織に属していた女性が主人公なのですが、なるほど面白いなと思ったのは、男性は過去にこうした組織活動をしていたことを年老いてからわりと喜々として武勇伝のように語るらしいのですが、女性はひた隠しにしたがる傾向が実際にあるらしいのです。(何かのレビューで読んだんだったかな?)

「罪の声」にも通じることだけど、男性と女性とでは、過去に同じ活動をしていても、将来抱く(抱かれる)気持ちが違うということだろうか。

その辺の疑問を解消したくて、試しに買ってみました。読むの楽しみ。


◎文庫「そういうふうにできている」

言わずと知れたさくらももこのエッセイ。

こちらは、さくらさんが息子さんを出産する時の話だそうで、やっぱりご本人が変わった方なので、自分の妊娠出産に対する感想も非常に面白いのだそうです。

イムリーかなと思って、買ってみました。


今、楽天セール中でもあるので結構散財してしまっていますが・・・暮らしが豊かになる買い物ならまあ良いかな、と自分を甘やかしています。