読書日記

【夜の谷を行く】女の側からの戦い

夜の谷を行く (文春文庫)作者:桐野 夏生文藝春秋Amazon以下、あらすじ。 39年前、西田啓子はリンチ殺人の舞台となった連合赤軍の山岳ベースから脱走した。5年余の服役を経て、いまは一人で静かに過ごしている。だが、2011年、元連合赤軍最高幹部・永田洋子の…

【土曜日は灰色の馬】本の世界の中の「私」

最近読んでいる本について。まだ読み終わっていないのですが、久しぶりに読書をしていて、あ~この感覚忘れたくないな・・・としみじみ思ったのでこの気持ちが鮮やかなうちに書き留めておくことにします。土曜日は灰色の馬 (ちくま文庫)作者:陸, 恩田筑摩書…

最近の食べ物事情

思った以上に美味しそうに焼けた目玉焼きトースト。しかし、アルミホイルを敷いてしまったがために底部分はやわやわ・・・でもアルミホイルを敷かないと白身が溢れ出しそうで怖かったんだけど、一体どうすれば上手く焼けるのだろうか。 最近買ったグルメ本。…

【人間失格】世間じゃない。あなたが、ゆるさないのでしょう?

人間失格 (角川文庫)作者:太宰 治発売日: 2012/10/01メディア: Kindle版誰しも知ってる著名本なので、あらすじは割愛。 この本についてよく言われること、「主人公がまるで自分みたいだ」という感想。そういう読み方は、私はこの本に限らずあまりしたことが…

【コインロッカー・ベイビーズ】ガゼル、俺は走るぞ

新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫)作者:村上 龍発売日: 2009/07/15メディア: 文庫 夜通し夢中で読んだこの本は、私にとっては思い出の一冊。初めて村上龍を読んだのは芥川賞受賞作品の「限りなく透明に近いブルー」でした。混沌とした世界観に…

恩田陸・考

もうすぐ待ちに待った夏休みなんですが、休みの間にちょっとフラッと出かける予定なので、その時に読む本についてずっと考えています。私は、何故か昔から旅行の時は恩田陸が読みたいんですよね。恩田さんがエッセイの中で「旅行中に読む本をどれにしようか…

【深い河】清潔であることと聖なることは別なんです

深い河 (講談社文庫)作者:遠藤 周作発売日: 1996/06/13メディア: 文庫 戦後40年ほど経過した日本から物語は始まる。それぞれの業を背負う現代の日本人5人が、それぞれの理由でインドへの旅行を決意し、ツアーに参加する。聖なる河ガンジスは、すべての人間の…

【私にとって神とは】神も仏もないものかというところから、人々は本当の宗教を考えるようになるのではないんですか。

私にとって神とは (光文社文庫)作者:遠藤 周作発売日: 2017/02/24メディア: Kindle版 「いったい神なんか本気で信じているのか」とか「あんたにとって神とは何か」とか、数々のご質問を私が整理して、それに私なりの考えを、できるだけわかりやすく話して、…

日常(20200819)

ゲーム・オブ・スローンズ コンプリート・シリーズ (初回限定版) [Blu-ray]発売日: 2019/12/04メディア: Blu-ray◎あまり外出するのも・・・と思うので、休日はひたすらサブスクのコンテンツ消費に精を出している。最近見始めたのは「ゲームオブスローンズ」…

【贖罪】少女×トラウマ

※昨夜、間違えて書き途中の記事を公開してしまいました。すみません。。贖罪 (双葉文庫)作者:湊 かなえ発売日: 2012/06/06メディア: 文庫<以下、あらすじ> 15年前、静かな田舎町でひとりの女児が殺害された。直前まで一緒に遊んでいた四人の女の子は、犯人…

今日も今日とて

自分甘やかし。 最近、生野菜をたっぷり摂ることにハマっています! レタスだけじゃ寂しいから、水菜やキュウリ、トマト等も買ってきてストックし、ミックスビーンズをかけて食す。 目玉焼きも欠かせません。 この日はお肉無しですが、普段の朝昼ご飯には+…

#わたすの本棚

唐突に持ってる本を晒す。こんなことをしているけど、実は私は本棚を人に見られるのってすごく苦手です。自分がどんな人間なのか、何を考えているのか、何を面白がったり何に悩んでいたりするのか、バレてしまう気がして。「えーこんなん読んでんだ~(クス…

【身代わりの愛】アウシュビッツの聖者

身代わりの愛 (聖母文庫)作者:小崎 登明メディア: 文庫数年前に一人旅をした長崎に行く前に読んだ本。 宣教のために日本に滞在したことのある聖マキシミリアノ・マリア・コルベ神父の生涯がわかりやすく書かれた本なので、事前学習として購入しました。著者…

【侍】ここからはあのお方がお供なされます

侍 (新潮文庫)作者:周作, 遠藤発売日: 1986/06/27メディア: 文庫遠藤周作著、“侍”。初めて読んだ時の衝撃度で言うと、“沈黙”の右に出る小説はなかったのですが、ストーリーの好みで言うと、遠藤氏の作品の中では“海と毒薬”とは僅差でこの“侍”がすごく好きで…

【キング牧師とその時代】Free at last !

演説の力 学生の頃、アフリカ系アメリカ人の公民権運動に関する書籍を読むことに熱心になった時期がありました。やはり最初に辿りつくのはマーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師なんですけども、かの有名な“I have a dream”を初めて聞いた時、演説の力…

【羊たちの沈黙】「勇敢なクラリス、子羊たちの悲鳴が止んだら教えてくれ」

羊たちの沈黙(字幕版)メディア: Prime Video今度は、前回レビューした“ディア・ハンター”とはトラウマ(心的外傷)繋がりで“羊たちの沈黙”をレビューします! 私の場合、人に尋ねられて答える一番好きな映画は、表向き用のものと本心からどハマリしたもの…

「積ん読を怖れるな」

そんなことを誰かがどこかで言っていたような気がする。 かくいう私は、読書に目覚めるのが少し遅くて高校生くらいから本格的に読み始めたのだけど、一番精力的に読書をしていたのは専門学生時代だったと思います。そして、そのくらいの頃に膨大に積み上げた…

【限りなく透明に近いブルー】赤ちゃんみたいにものを見ちゃだめよ

新装版 限りなく透明に近いブルー (講談社文庫)作者:村上 龍発売日: 2009/04/15メディア: ペーパーバック 19歳の頃に初めて読んだ村上龍。私、村上龍が“限りなく透明に近いブルー”を書いて芥川賞を受賞したのが24歳の頃ということだったので、何故か自分も24…

実際ご飯が美味しいから生きていけると思う

先週末、自宅でサムギョプサルを作りました。食べるのに熱心で写真を撮るのは忘れました。 作ると言ってもタレを作っておくだけで、あとはホットプレートで肉や野菜を焼いてレタスかサンチュに巻いて食べるだけなんだけど。タレは、コチュジャンと味噌と砂糖…

2月なので、ミモザ

近所ですんごい花開いているミモザを見つけました。都心の駅前でよく見かけるaoyama flower market は可愛いけど高いので、いつも眺めるだけで通り過ぎます。こちらのミモザは、商店街にある小さなお花屋さんでたまたま見つけて、大きいわりに安かったのでど…

わたしの好きな絵

先日、10年来の友達から連絡がありました。半年くらい前にカトリックの入門式(これから教会で勉強します~という意思表示的なもの)を受けた子なのですが、今度の復活徹夜祭で洗礼を受けることに決めたそうです。↓この記事で書いた子です。abomi344.hatenab…

【ポケットに名言を】さよならだけが人生ならば、また来る春はなんだろう

ポケットに名言を (角川文庫)作者:寺山 修司出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2005/01/01メディア: 文庫寺山修司と言うと、私が初めて名前を知ったのは田口ランディのエッセイの中でだった。abomi344.hatenablog.comランディさんは学生時代から実際に寺山修…

【蹴りたい背中】さびしさは鳴る・・・

蹴りたい背中 (河出文庫)作者:綿矢 りさ出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2007/04/05メディア: 文庫有名作品なのであらすじは省略!(というか、あらすじだけだとこの作品の面白さは伝わらないから実際に読んで欲しい) やっぱり綿矢りさがすごい 2003…

【罪と罰】あなたが穢した大地に接吻しなさい

※いつも以上にダラダラと書きます! ※有名作品なので今更ネタバレもないと思うので、がっつり内容に触れます。罪と罰〈上〉 (新潮文庫)作者:ドストエフスキー出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1987/06/09メディア: 文庫罪と罰〈下〉 (新潮文庫)作者:ドストエ…

【ユージニア】何かを知っている、というのは罪なのだろうか。何かが起きるかもしれない、と知っていることは?

ユージニア (角川文庫)作者: 恩田陸出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング発売日: 2008/08/25メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 21回この商品を含むブログ (148件) を見る 北陸・K市の名士・青澤家を襲った大量毒殺事件。乾杯の音頭の直後、皆がもが…

【はなはなみんみ物語】子供の頃大好きだった本

本を読んでいる時、エンジンがかかるとある瞬間から次のページをめくる手が止まらず、それこそ寝る間も惜しんで夢中で読み進めていることがあります。そんな時の自分は無機質な文字を追っているのではなく、ただただ物語の中にのめり込んでいるような感覚が…

【マチネの終わりに】過去は変えられる、ということでしょうか?

マチネの終わりに (文春文庫)作者: 平野啓一郎出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2019/06/06メディア: 文庫この商品を含むブログを見る映画の公開前に読み終わりたいという一心で「マチネの終わりに」完読(パリの石田ゆりゆりにどうしても劇場で会いたかっ…

【夜と霧】心理学者のアウシュヴィッツ

夜と霧 新版作者: ヴィクトール・E・フランクル,池田香代子出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2002/11/06メディア: 単行本購入: 48人 クリック: 398回この商品を含むブログ (369件) を見る私は、学生時代に恩師の本棚の中にはじめてこの本を見つけた。古い…

【ネバーランド】告白か実行か

ネバーランド (集英社文庫)作者:恩田 陸発売日: 2003/05/20メディア: 文庫 舞台は、伝統ある男子校の寮「松籟館」。冬休みを迎え多くが帰省していく中、事情を抱えた4人の少年が居残りを決めた。ひとけのない古い寮で、4人だけの自由で孤独な休暇がはじまる…

【漂流教室】楳図先生は妖精(2

abomi344.hatenablog.com前回からのつづきです。 好きなシーンセレクト 2 3.「ただいま」ってなんて良い言葉なんだろう災害ある度に、楳図かずおさんの漂流教室を思い出す。その中でもクラスメイトの一人の言葉が忘れられない。「ただいま」なんて ふだん…