おばあちゃんが嫌い➀

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正月が迫ってきている。私にとって正月とは、楽しみでもあり憂鬱な時期でもある。原因は祖父母の存在だ。

母方の祖父母は早くに亡くなっている&田舎に住んでいてなかなか会えなかったので記憶が薄いのだが、父方の祖父母は健在で都心住まい。

それでも私は昔から年に一度、正月しか父方の祖父母に会いに行かない。

理由は単純で、別に行きたくないし会いたくないからだ。


何故おばあちゃんの家に行き渋るのか

世の中の孫は結構祖父母のことが好きなものなんだろうか。

唯一比較対照できる身近な存在として、K氏の例を見てみる。

K氏は実家の隣に祖父母が住んでいて、実家に帰る時はいつも祖父が料理を作って待っていてくれるそうだ。

ずっと側で暮らしてきたから祖父母がいることが当たり前で、一緒にいることで居心地が悪い、ということもないらしい。


一方で、私はずーーーっと祖父母が苦手だった。特に祖母。

良くしてもらった自覚はあるし感謝してるけど、どうしても好きになれない。

何故か。


第一の理由としては、祖父母は男兄弟4人を育てたせいなのか話し方のデフォルトがべらんめえ口調なのだ。

口が悪いので普通に話していても怒っているように聞こえることがあり、子供の頃の私は祖父母を恐れていた。

実際怒られることも多かったし、祖父母の前ではいつも緊張していたように思う(同じくらい優しくもしてもらったけど)。


そして第二の理由、こちらの方が今としては大きな原因になっている。

うちの祖父母はバリバリのS会信者なのだ。

↑ここまで書いておいて伏せ字にする意味とは?(笑)という感じですが、まあ検索防止として。

祖父は直接的に私たちに何かと言ってくることはなかったが、祖母はよく「お前達のために×100、信心を◎×◆△・・・」と言っていた。

幼かった頃の私は何となく違和感を感じつつも、おばあちゃんが「安心していいからね」「ばあちゃんがいつも祈ってるからね」と言ってくれるのが純粋に嬉しかった。

いつしかその違和感が不信感に変わり、縁あって自分で宗教学を学ぶようになり、祖母が熱心なS会の信者であることを20歳前後にしてようやく悟ったのだ。

祖父母の家に行った時、I田大先生(と呼ばれている)の著書が本棚にたくさん並んでいることに今更ながら気付いた20歳の私は大いにショックを受けて、それを訴えながら先生(※専門時代の恩師 以下参照)の前で号泣したことがある。

abomi344.hatenablog.com


私は、それまで一度も自分の実家にある宗教について考えたことがなかった。

それどころか何も知らなかった。

おばあちゃんの家に関連書籍が大量にあることすら、今になってやっと気付いた。

祖父母がS会に熱心だということよりも、自分にまつわること、これから先もずっと後をついてくるであろうことに、私自身があまりに無頓着だったことが無性に哀しかったのだ。


祖母の言葉が重い

今年の正月に、来年はどうしても祖父母の家に行きたくないと思った出来事があった。

従姉妹がS会の大学に入学してしまったのだ。

しかも現役なのに通信教育科。普通科は受からなかったらしい。

何故そこまでして?と思ったのだけど、この従姉妹に関しては思い当たることがあった。


外野である私から見ても、女女男の3人兄弟の真ん中子だった従姉妹は両親や祖父母から「出来ない子」として育てられていたように思う。

長女は大人しくて聞き分けがよくて、長男も出来がいい良い子だった。

その中で真ん中子の従姉妹が、自分が構って欲しくて我が儘を言って泣いたりすると周囲は煙たがっていたし、祖母も「あの子は聞き分けが悪い」というようなことをよく口にしていた。

うちの母(祖母の愚痴聞き係)はそれを聞いて「○○ちゃん(従姉妹)も良い子なのに蔑ろにされているようで気がかりだ」と言っていた。

私も一番よく懐いてくれた従姉妹のことをすごく可愛がっていたので、何故家族間では評判が悪いのかと不思議に思っていた。

そういう空気も従姉妹が成長するごとに段々と鎮まってきて、今では子供達皆を褒めて伸ばすように方向転換しているようだけど、子供の頃に受けた扱いを本人はきっと忘れていないと思う。


だから、親が喜ぶことをしたいのだ。

この繋がりがわかるだろうか。

小さい頃に冷たく当たられた→期待に応えられない自己嫌悪→出来ることがあると褒められる→すごく嬉しい→親が喜ぶことをしたい。

あまり良くないスパイラルだなあ、と書いていて思う。

私も別件でこれにハマりかけたことがあるが、幸いそこまで素直な人間じゃなかったので本意でないことをしなければならないことが不満で仕方なく、結局自分の好き勝手やって大人になってしまった。

従姉妹は本当に今でも素直な良い子なので、きっと両親や祖父母に乗せられるかたちでS会の大学を選んでしまったのだと思う。


そして私は、大学進学の報告をされた時に祖母が言った言葉を聞いて心底脱力した。

「孫のうちから1人くらいはS会大学出身の子を出したかったから嬉しい」

はあ????ですよ。

結局祖母は、お前達のため×100と言っておきながら(そこに本心が混じっていたとしても)自分のことしか考えてないのだ。

自分を軸に世界が回っていると思っているのだ。

もしも本当に私たちのためを思うならいい加減解放してよ!!と全力で叫びたい。


従姉妹は自分の経歴にS会が一生残ることがどんな意味を持っているのか、きっとまだわかっていない。

純粋に親を喜ばせたいと思って、その進学先が自分の希望でもあると思い込んでいる。

私は、もしも彼女が本気で自分の意思でS会を選んでいるのなら仕方ないかなと思うんだけど、今までの経緯を見たらやっぱり“あの子の意思じゃない”と思ってしまうから。

祖母は私たちが就職する時、恋人ができた時、その人と結婚を考え始めた時、S会がどんな枷になるかわかってないし、その責任を一切取ってくれないし取る気もない。

それなのに解放してくれない。どういうこと?何がしたいの?そこまでして私たちを縛る?なんのために?

祖母がしていることは、巡り巡ってすべては祖母自身のためなんだと思うと、私は祖母に対して「早く死ねばいいのに」と思った。

混じり気なく、そう思った。そしてそのくらい祖母のことが嫌いなんだとやっと気付いたのだ。


いつものごとく暗い内容ですみませんが、長くなったのでつづきます。