「積ん読を怖れるな」

そんなことを誰かがどこかで言っていたような気がする。


かくいう私は、読書に目覚めるのが少し遅くて高校生くらいから本格的に読み始めたのだけど、一番精力的に読書をしていたのは専門学生時代だったと思います。

そして、そのくらいの頃に膨大に積み上げた積ん読本を崩す作業を10年経っても未だに続けているという事実。

しかもこの10年の間でさらに新しく他の本を買い足し続けているので、一向に積ん読本が解消される日はやってこない、たぶんこれからも。


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※現在の精鋭たち・ごく最近進撃の巨人大人買い)がくわわった!


捨てたり散逸したりしていますが、意外と読む本・読もうと思う本というのは10年経っても変わらないので、改めて手元に置いておいても何ら損はないのではないかと思った(スペース的な問題はある)。

もしくはこの10年私が大して成長していないかのいずれか。



というわけで、最近10年前に買った本をやっと読み始めた。

指輪物語です。

映画版のロード・オブ・ザ・リングをリアルタイムで劇場で見て、DVDでも何度も見直しています。

原作はその昔、2巻くらいまで読んだ記憶があるのですがすっかり忘れてしまったので最初から再読。

いや、面白いです。


大まかなあらすじを言うと、中つ国という創作上の世界で作られた「魔法の指輪」のうち、特に強大且つ兇悪な力を持つ指輪=冥王の指輪を、それを持つには最もそぐわないホビットと呼ばれる小人が手にしてしまい、冥王に指輪を奪われる前にこれを捨てる旅に出るという話です

指輪物語の最大の特徴って、ファンタジーの多くが「何かを探しに(見出しに)行く物語」である一方で、この話は「何かを捨てに行く物語」であるというところだと思います。

というか恩田陸がそう言ってたし、原作の中でも指輪を捨てに行く使命を背負ったフロドがそのようなことを言っていました。

それでもこの物語から目が離せなかったのは、多くの種族が暮らす中つ国という世界で、どんなに小さな者にでも暮らしがあり、文化があり、家族があり、大切な役割がある、ということを至極丁寧に描ききっているからだろうなと私は思います。

一見最も弱々しく思えるホビット小人が重大な使命を背負って旅をする中で、果たして強大な力を持つ者や、地位や名誉がある者だけが偉大なのか? ということを考えさせられるのです。


ちなみに文章は、訳が古いからというのもあるとは思いますが、詩的で美しいです。

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作中、踊る子馬亭で出会う旅の仲間のアラゴルン(後の人間の王)を表す詩がすごく綺麗だったのでここに引用。

金はすべて光るとは限らぬ、
放浪する者のすべてが、迷う者ではない。

分かる方には分かると思いますが、端的に美しく、アラゴルンという存在を詠っていますよね。

続きが気になるのですが、なかなかじっくり読む時間がとれず未だ踊る子馬亭から出られません(笑)