誰かの代弁でも意味ある批判はされ続けるべき

例の国会を見たのだけど、参議院議員蓮舫さんが与党が立てた補正予算に対して厳しく突っ込んでいた。

賛否両論あるようだけど、私はあの時の発言の内容だけを抽出するなら、蓮舫さんは別に間違ったことは言ってないと思った(彼女の前後の主張は知りません)。


確かにあの答弁を見て、蓮舫さんの勢いの良さや口調のキツさで辟易した気分になってしまうのは致し方ない。

でも、世間が自粛生活を続ける一方で、今も危険な場所で働き続けなければならない医療従事者を始めとした人たちは、与党の補正予算を見た時にきっと愕然としたと思うのだ。

「Go Toキャンペーン事業」に1兆円超? 片や、今一番必要とされている感染防止対策や医療体制の整備に6000円億円超? 何この差……と(もしこの内訳でそれぞれ充分に賄えるなら、その根拠をきちんと説明するのも政府の仕事では)。


その原因は、行政の決定権の一部を担う首相や大臣、その側近の人たち、国会議員の多くが、本気で「今一番大変な現場」の様子に目を向けていないからに他ならないと思う。

彼等は今のコロナウイルスの感染状況を無視していると言うよりも、よく知らない・わかっていないから、いつ始められるかもわからない経済対策に莫大な予算を割くことばかり考えたり、ずいぶん的外れな支援を打ち出したりするのだと思う(進次郎大喜利も更新されたことだし)。


たぶん、こういうことを発案してきた人たちは皆、悪気はないんだろう。

マスク配布も、首相の自粛ムービーも、環境大臣のゴミ袋も、本気で良いPRになると思ってやってるんだろうと思う。

余裕があるご時世ならそれでもちょっと叩かれるくらいで済むと思うけど、今、文字通りの「緊急事態」においては、あらゆることの焦点がズレすぎている。

ズレているのなら、政治家たちにその自覚を持ってもらえるように、ひとりでも多くの人が批判の声をあげるのは絶対に必要なことではないですか。


10万円の給付だって、正直に申し上げれば私も夫も今のところ1円も給料は減ってないし貯金も少しはあって困窮してないから自分たちにとっては絶対に今すぐ必要なものではない。

でも、自宅待機が増えたことで光熱費や食費が圧迫されているのは事実だし、そもそもこの先どうなるかなんてわからない。

2馬力2人家族でもそうなのだから子供がいる家庭はもっとだろうし、そもそも給料が減った人、無くなった人、いろんな立場の人がいるのだから、やはり必要な対策だったと思う。


安全な外野からワイのワイの言っている私のような人間が嫌な人はたくさんいるんだろうけど、安全な外野にいながら「否定的なことばかり言うのはやめようよ」としか言わないで困っている人たちがいることはそっちのけな人たちの方が私は無責任だと思う。

だから私は、今後もちょくちょくこういうことをここに書くし、周りの人にもちょくちょく言うと思う。

もちろん、大声で怒り狂って批判はしません。それは国会議員の仕事です。


今回の件については、たぶん、蓮舫さんがやらなくても誰かが彼女並みにブチ切れて中枢人物たちを追及しない限り(+世論の数字が出ない限り)、首相も大臣たちも、自分たちの言動の一つ一つが多くの国民によって監視されているのだ、ちゃんと国民目線でも周囲に目を配って、必要な対策をしなければ、という気づきには到底つながらないと思う。

何故なら権力がある人というのは、平時には大抵ちやほやされているはずだから。

ちやほやされて良い思いができるのは、こういう緊急事態には重大な責任を担っているからだということに気づいてほしい。

そのために、力ない一国民が批判の声をあげて、誰でもいいから国会議員に批判の代弁をしてもらうことは、決して無意味ではないと思う。

あのくらい激しく言って政治家たちに恥をかいてもらわないと、きっと真剣には考えてくれないだろう。


私だって別に好きで人を叩きたいと思ってるわけではない。意味のない批判もすべきではないと思う。そういうのは、言うのも聞くのも気分が悪いから。

でも、予算の内訳や出所がわからない怪しいマスクを配ったり、お金がかからないPRばかりして、本当に困っている人たちに必要な物資が届かない今の状況は、明らかにおかしいでしょう。

恐ろしいことでしょう。

だって、もし自分や身内が危険な前線に置かれたり、困窮する当事者になった時も、今のままでは必要な物が手元に無いまま放置・無視されることになるということだから。

自分の身には絶対に起こり得ないことだと思わずに、今困っている人たちのことも考えて発言することは無意味じゃないはずだし、権力の監視は民主主義国家における国民の義務のひとつだと思う。

ただ無暗に叩きたいと思っている人は、一部のはずです。


国会を見ていると、どうしてもそういう気分にさせられてしまう。

そのくらい、国会議員と国民の抱く認識、置かれた現状が大きく乖離していると、思わざるを得ない。



最後に。

もうひとつ蓮舫さんでプチ炎上していた「学費が払えない大学生が高卒になってしまう」「彼らは就職どうするのか?」という発言については以下のtweetに全面的に同意かなあ。

わざわざこの発言だけ抽出して叩くことは意味のない批判だと感じたので、対比として例に挙げてみました。